6年生になると、塾へ通う日数も増え、いよいよ両立が難しくなってきます。
子ども自身も自分が挑戦しようとしている中学受験の輪郭がわかるように
なってきました。
具体的な志望校を見据えなければならず、志望校判定テストなどで、
自分の実力と、受けてみようとしていた学校との偏差値がどのくらい
離れているかを何度も見ることで、自分の中で野球・塾・ゲーム・テレビ
などの優先順位をつけ始めました。ゲームは春に自分で止めました。
テレビは食事の時だけ。
もうあまり言い訳などをすることも少なくなってきました。
進路については、何度聞いても「うーん」としか言っていませんでしたが、
彼の中では、野球をやめるのは、冬の大会が最後だと決めていたのかもしれません。
私たちの中では、成績がおちるようなら、塾をやめて、受験もやめて、
とにかく野球を全力で頑張ればいいと思っていました。
野球をやめさせることを選べば、彼にとって、中学受験は、いやな出来事
ということになりかねなかったからです。
もともと、私が長男の受験に反対しなかったのは、自分で学びたい学校
が選べるならそこを選んで、少しでも学ぶ楽しさを経験することができる
ればという思いからでしたので、受験<野球ぐらいの気持ちを意識していました。
ただ、長男は「もう乗りかかった船だから」という思いもあってか、
12月半ばまで練習と試合に参加し、この年もまた日特も受けず、
志望校対策別の講習も受けず、通常の授業&テストと、適性検査模試を
自宅で受けるを繰り返すことになります。
野球をやめたころからエンジン全開になったようで、
受験生の背中になっていました。
睡眠不足と体調不良を避けるため、生活リズムは、
遅くとも22時半までには寝て、6時~6時半には起きることを
基本的には守らせていて、その中で宿題と課題をこなしていました。
最終的な志望校は、彼が決め、慎重な性格なので、自分の偏差値と相談しながら
決めています。こちらの誘導はほとんどありません。
2月3日受験後、公立中高一貫校への入学の切符を手にしました。
入学後の彼は、忙しいながらも、愉快な友人とともに学校生活を謳歌しているようで、
授業やイベントなどは、普通の公立中学卒の私から見ると、
「へぇ!」「こんな世界があるんだ!」と思うこともあり、
第三者の目線で楽しませてもらっています。
地域の中学でも申し分なかったのかもしれませんし、
そのほうが、高校野球なども目指せたのかもしれません。
でも、彼は後悔していないというので、今後もその姿を見守るのみだなと
思って過ごしています。
どんなことも人生においては、きっと財産になるのだろうなと思いますが、
中学受験は、子どもの覚悟ができていると悔いのないものになるし、
苦痛な時間にはならないのかもしれないと思う今日この頃です。
冬場のお弁当は保温のお弁当箱を毎回持参していました。